あなたはどっち派?純正形状サスペンションキットを車高調と比較しながら解説!
こんにちは!ほしおです。
ローダウン=車高調と思っていませんか?実は車高調よりも手軽で安くローダウンできるパーツがあるんです。
それは「純正形状サスペンションキット」です。
車高は一度合わせたらもう調整しない、車高は下げたいけど細かいセッティングは必要ないって方は車高調よりもこの純正形状サスペンションキットがおすすめです。
今回は所有する2台の車に車高調と純正形状サスペンションキットそれぞれを取り付けた私が
車高調と比較しながら「純正形状サスペンションキット」の魅力を解説していきます。
よければ最後までご覧ください。
- 車高を下げてみたいけどどうして良いかわからない
- 車高調よりも安く車高を下げたい
- 純正サスペンションが劣化していてリフレッシュしたい
- 「車高調」と「純正形状サスペンションキット」の特徴と違いがわかる
- 自分に合ったローダウンの方法がわかる
純正形状サスペンションキットとは?
「純正形状サスペンションキット」とは、サスペンションメーカーが作る、純正品と同じ形状の社外サスペンションキットのことです。
ローダウンに特化したもの、スポーツ走行性能を高めるもの、快適性を高めるものなど、サスペンションメーカーが乗り味や性能を改良した純正品と同じ形のサスペンションキットです。
車高調よりも快適で乗り心地が良く、それでいて純正よりもロールを抑えてスポーティな走りができる、純正脚からのステップアップに最適なチョイスだと思います。
私はS2000にHKSの車高調、通勤用のN-ONEにカヤバのローファースポーツを使用しているので、実際に使った上での感想やレビューなどを含めて車高調との違いやそれぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
車高調との違いは?どっちがいい?
せっかく脚を変えるなら車高調の方がいいんじゃないの?と思う方もいると思いますが、どちらがいいかは車を使う目的(通勤用or趣味用)や好みによって変わります。
純正形状サスペンションキットと車高調の違いを下記にまとめました。
OH迄の 距離目安 | 車高調整 セッティング | 車検対応 | 価格 | 乗り心地 | |
---|---|---|---|---|---|
純正形状 サスペンションキット | 5万km程度 | 出来ない | 通る | 安い | マイルドめ (万人受け) |
○ | △ | ○ | ○ | ○ | |
車高調 | 3~4万km | 出来る | 要調整 | 高い | ハードめ ※製品による |
△ | ○ | △ | △ | △〜○ |
- メンテナンス性が良い(純正品と同じで良い)
- 車高等細かい調整ができない
- 車検適合品であれば車検・ディーラー入庫は問題なし
- 車高調と比べて安価
- メンテナンスに気を使う必要がある
- 細かい調整ができる
- 車高次第では車検・ディーラー入庫時に要調整
- 純正形状サスペンションキットと比べて若干高価
ここからは各項目毎に詳しく説明します。
OHまでの距離目安(メンテナンス性)
- 純正形状サスペンションキットはメンテに気を使う必要がない(50,000km毎交換推奨)
- 車高調はメンテナンスに気を使う必要がある(オイル漏れ、定期的なOH)
純正形状サスペンションキットはその名の通り純正形状なので、純正品と同等のメンテナンスサイクルで済みます。また自動車メーカーにサスペンションを納入するメーカーが作ったサスペンションキットだと、品質が高いです。
一方車高調は「消耗品」の傾向が強く、性能を維持していくには定期的なOH(部品を洗浄してダメになった部品を交換して再度組み直すこと)が必要で、メンテナンスの手間がかかります。
ショックアブソーバ交換の目安は?
走行距離が5万キロ以上ならオイル漏れしていないショックアブソーバも性能低下しているため、同時交換がお勧めです。
車高調のオーバーホール目安は?
街乗りですと2~3年(走行距離3~4万km程度)、スポーツ走行をされる方ですと1年位が目安となります。
車高調整・セッティング
- 純正形状サスペンションキットは後から車高や乗り味を調整できない
(減衰力を調整できるモデルもある) - 車高調は好きなだけ車高や減衰力を調整して自分好みを追求できる
純正形状サスペンションキットは、車高調整機能がありません。(一部モデルでは減衰力の調整機能はあります)
ダウン量は取り付けるローダウンスプリングによって左右されるので、取り付けてしまうと後から車高を変更することができません。後から細かいセッティングはできない、と考えた方が良いでしょう。
車高調はその名の通り、車高を細かく調整することができます。取り付け後に前後の車高を揃えたり、フェンダーとの隙間をできる限り少なくしたり…後からいくらでも調整することができます。また減衰力を調整して好みの乗り味を追求していくことが出来ます。
(私の使っているローファースポーツのダウン量は30mm弱でした。)
車検対応
- 純正形状サスペンションキットは車検適合品を選べば問題無く通る
- 車高調は車検適合品でも最低地上高が足りなければ調整する必要がある
純正サスペンションキットは車検適合品を選べば問題なく通ります。実際に私のN-ONEも車検時には何の問題もなく車検を通過できます。
ただ車高調は車検適合品を購入しても最低地上高(地面から90mm)を満たさなければ車検に通りません。そして大体の車高調ユーザーは最低地上高90mm以下です。なぜなら下げた方が見た目が決まる、重心が下がる、運動性能が…車高調を付けて下げない理由を見つける方が難しいです。
あなたもきっと車高調を選ぶとなぜか自然と90mm以下になっていると思うので、車検前には車高を上げるなどの作業が必要と思った方が良いです。
価格
- 純正形状サスペンションキットは比較的安価
- 車高調は比較的高価、良いものを選ぶと更に高価
下はN-ONE用の純正形状サスペンションキット(カヤバ ローファースポーツ)と車高調(TEIN)の定価を調べたもの(2023年5月時点)ですが、車高調の方が価格が高いです。
※Lowfer Sports PLUS:¥73,000は減衰力調整機能がついたモデルです
サスペンション | 定価 |
---|---|
カヤバ Lowfer Sports KIT | ¥64,500 |
TEIN FLEX Z | ¥146,300 |
セカンドカーも車高を落としたいけどメインカーほどお金をかけられない…という方は純正形状サスペンションキットがおすすめです。
(私もこの考えで純正形状サスペンションキットにしましたが、乗り心地が良くてロールも無くなってすごく快適です。唯一の難点は車高を調整できないこと、これに尽きます)
乗り心地
- 純正形状サスペンションキットは純正よりも固く・乗り心地が良い、但し若干マイルドめ
- 車高調は乗り心地が悪化することが多い(製品によってかなり異なる)
純正形状サスペンションキットは比較的乗り心地が良いです。ローファースポーツは特にカヤバという自動車メーカーに納入している大手サスペンションメーカーが作っているので、品質が高く、乗り味は純正よりも硬めなのですが硬すぎず、かつしなやかでとても良い脚だと感じました。
私はS2000の車高調のスプリングをわざわざ変えて自分仕様にカスタムして乗っているのですが、素人の私がセッティングした脚よりも全然レベルが高いなと感じました。(当たり前ですが)
但し純正+スポーティな乗り味って感じなので極端に硬い脚を好む人には向かないかもしれません。
日産の純正脚からnismo ver.に近くなるイメージです。(純正脚以上nismo未満って感じです)
対して車高調は製品によってかなり異なります。ストリート向け〜サーキットスペックまで幅広い選択肢があるのが車高調の魅力でもあります。純正形状サスペンションにも色々な種類がありますが、豊富な選択肢から自分好みの乗り味を選ぶことができるのは車高調だと思います。
私の印象としては若干ハードめ(車高調を選ぶユーザーに合わせてハードめにしているのか?)です。マウント(車のボディとサスペンションの接合部)も純正のマウントはゴムだったりするのですが、多くの車高調はアルミだったりと硬い素材が多いです。
なので地面からの突き上げをダイレクトにドライバーに伝えてくる=結果硬い、乗り心地が悪い?と感じる印象です。
純正形状サスペンションキットの魅力まとめ
車高調と色々と比較してきましたが、改めて純正形状サスペンションキットの魅力をまとめてみました。
- メンテナンスが純正品と同等で済む・車検対応で気を遣わなくて良い
- 一流サスペンションメーカーのプロがセッティングしたレベルの高い脚
- 車高調よりも比較的安価
- カスタム初心者にも敷居が低い
純正形状サスペンションキットはカヤバ、SHOWAなどの国内の大手サスペンションメーカーが製造しているので、品質が良く、純正品と同様のメンテナンスで済み、気軽に車のチューニングを楽しむことができます。
また一流のサスペンションメーカーのプロ達が時間とお金をかけてセッティングしてくれた脚を取り付けるので、正直素人が安い車高調を買って何の根拠もなくセッティングをするよりも断然レベルが高いと思います。(その分万人受けするクセのない仕様になる面もあります)
さらに取り付けた後は純正品と同等のメンテナンスで済むので、ライトユーザーにはかなりお得で賢い選択肢だと思います。車高調は敷居が高いけど車をカスタムしてみたいという方にぜひ使って欲しいです。
ショックアブソーバ本体は純正と同様の形状でスプリングや取り付け部品も純正品が使用できるため、補修交換向けユーザーや純正形状スポーツタイプのスプリングと組み合わせるライトチューニングユーザー向けに最適です。
また、装着後も純正品と同様のメンテナンスで済み気軽に車のチューニングを楽しめます。
おすすめ純正形状サスペンションキット2選
私が実際に比較検討したおすすめ2メーカーをご紹介します。どちらも自動車メーカーに部品供給している大手メーカーです。
HKSやTEINなどの車高調を手がけるメーカーも純正形状サスペンションキットを設定していますが、車高調メーカーの純正形状サスペンションキットを敢えて選ぶ必要はないと思ったので、おすすめからのぞいています。
SHOWA TUNING SPORTS
SHOWA TUNING SPORTSというシリーズです。自動車メーカーにOEM供給している品質と信頼性があり、2輪・4輪共にモータースポーツにも製品供給をしている高い技術力を持つメーカーです。
走行性能を重視する方におすすめです。使っている方に聞くと少し硬めだと聞きました。
N-ONEのサスペンションを比較したとき、SHOWA TUNING SPORTSの車高ダウン量は約20mmなので、車高を下げたい方には物足りないダウン量かもしれません。私はもう少しダウン量が欲しかったので、選びませんでした。
カヤバ Lowfer Sports
私も使わせてもらっているカヤバ Lowfer Sportsです。こちらも自動車メーカーにOEM供給しており、2輪・4輪共にモータースポーツに製品供給している技術力の高い大手メーカーです。純正形状サスペンションキットの中では車高のダウン量がそれなりにあります。
N-ONEのLowfer Sportsの車高ダウン量は約30mmでした。車高のダウン量を優先される方におすすめです。
取り付けて3万km程走っていますが、異音などのトラブルは無くノーメンテで過ごしています。
まとめ:特徴を理解して自分に合ったものを選ぼう
車を使う目的・欲しい性能・メンテナンス性で使い分けよう
今まで車高調と純正形状サスペンションキットの違いについて説明してきましたが、どちらが上でどちらが劣っているという事ではなく、車を使う目的や欲しい性能によって最適解は人それぞれです。
私は車高を細かく調整したり、乗り味を変えて楽しむS2000には車高調、
通勤用でも純正脚では物足りないし、車高は下げたいN-ONEには純正形状サスペンションキット
という具合に使い分けています。
皆さんもご自分に合ったパーツを選んで車のカスタムを楽しんでみてください。
以上あなたはどっち派?純正形状サスペンションキットを車高調と比較しながら解説!という記事でした!
カヤバ Lowfer Sports HP:http://www.kybclub.com/products/street/lowfersports/
SHOWA TUNING SPORTS HP:https://showa-tuning.com/sports/